| マンデート難民の強制送還について (2005/01/30) | ||
国連マンデート難民について、日本政府の難民政策と当面の活動についてまとめておきたい。 法務省は国連高等弁務官事務所(UNHCR)が認定した難民(マンデート難民)、クルド系トルコ人のアフメット・カザンキラン(Ahmet Kazankiran)さんと長男のラマザン・カザンキラン(Ramazan Karankiran)さんを1月17日に収容し、翌18日に本国トルコに強制送還した。 これは、難民条約の第33条「追放および本国への送還禁止」に明確に違反している。法務省は「二人が難民でないことは裁判の判決でも明らかになった」としているが、UNHCRと認識が大きく異なっており、「改正出入国管理及び難民認定法」の参議院附帯決議第3項「諸手続きに携わる際の運用や解釈に当たっては、難民条約の諸条約に関するUNHCRの解釈や勧告等を十分尊重すること」をも遵守していない。 問題の根底には人権感覚が乏しい日本の入管政策と難民認定がある。例えば03年にトルコ出身の難民認定はドイツ979人、カナダ738人、フランス489人などだが、日本においては過去一人たりとも認定されていない。 UNHCRのマンデート難民は条約未加盟国における直接救済措置なのだが、日本でマンデートせざるを得ないこと自体が諸外国から強い非難の的になっており、そのマンデート難民を強制送還することで、日本は“人権後進国”との“二重の恥”をかいているのだ。 法務省との話し合いを継続して、「マンデート難民について退去強制を行わない」ことを確認させなければならない。 @日本以外の条約加盟国でマンデート難民が認定されている国は無い。日本の難民認定の厳しさの救済策としてあるのだから、法務省に(少なくとも現在認定されている人たち、カザンキランさんの家族を含めて)UNHCRの認定を尊重させる。 Aその上で、裁判の有無、結果如何にかかわらず、今後マンデート難民を収容・本国への退去強制しないことを確約させることが必要だ。 次に法務省に対して「出身国政府への個人情報の不開示」、申請者とその家族の安全のため、法務省における難民認定について、出身国政府機関・警察などに調査を行わないこと、調査協力を依頼しないことを求め、確認しなければならない。 UNHCRはカザンキランさんについて、「後発難民」(自国を出たときは難民でなかったが、後になって難民となるような者)と認定している。法務省がトルコに担当係長を派遣し、トルコ警察官や関係者と一緒に出身地での調査をしたことで迫害の危険性が増した。本国政府への確認や調査は新たな迫害の危険を生じさせる行為であり、秘密保持義務に明らかに違反している。 さらに、家族からの要請もあり、「二人の身の安全の確保」を外務省に再度申し入れる。せめて在トルコ日本大使館を通じた「二人の現在の安否確認」を求めなければならない。 今週上京して、「外国人の人権PT」で引き続き取り組むこととしたい。 |
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