| 韓国国会議員団との交流/国際会議(訪韓第2日) (2005/06/24) | ||
8時からウリ党の李穆煕(イ・モッキ)議員と朝食をとりながら1時間ほどの意見交換。昨年民主党の「日韓議員交流委員会」で鳩山さんや仙谷さんと訪韓したときにもお会いした議員だ。 訪韓中に色々お世話になった国際協力局の金如貞(キム・ヨンジョン)さんが同席してくださり、通訳には慶応の大学院に留学していてたまたま帰国していた李泳釆(イ・ヨンチェ)さんにお願いする。 「忙しいところ時間をとっていただいて感謝する。日韓首脳会談でも両国関係の改善に向けた打開策が見つからず申し訳なく思う」と私が切り出すと、李議員からは、「政治家は自由往来して様々な意見交換をすべきだ、靖国、教科書問題、大臣の妄言、竹島の中で、竹島を除く3つの問題は早期に解決可能だと思っている。」とおっしゃって、それぞれの問題について意見を交わした。 現在国会では「非正規職保護法案」が与野党の対決法案になっており、李議員が担当の小委員会委員長だという。「期間制労働者」「派遣労働者」の期限限定(労組側は一定期限後に正規職にすることを要求)、業種の限定などで労使政の協議が合意に至らず、民主労働党が委員会室占拠を続けており、審議はストップしているとのことだった。 韓国においてもグローバル化の中で社会・経済の両極化が急激に進んでおり、6月末に国会が閉幕すると146名のウリ党国会議員全員が中小企業の現場に直接調査に入り、その後、「両極化解決議員研究会」を正式な党機関として設置し労働関係法制の改正に向け取り組むとのことだった。私から日本でも超党派の「中小・非正規労働政策研究会」を結成していることを伝え、両組織の今後の交流を申し上げた。 ![]() ウリ党のイ・モッキ議員と改めて交流を深める 議員が帰った後、金如貞さんが残ってくれたので、韓国の国会の様子など裏話を含めて様々なことを教えていただいた。韓国の国会議員は一律、補佐官2名、秘書2名、電話番と運転手、助手2名の合計8名が公費で賄われているが、その代わり私設秘書が禁止されていること。議員報酬は8千ドルほどだが、100ドル以上の献金は公開、1千ドル以上献金した会社には税務調査が入るなどきわめて厳しく、ウリ党はほとんど政治献金が集まらず大きな負債を抱えているとのことだった。 そのためウリ党の本部は市場近くの果物倉庫を借用しており、余談になるが岡田克也代表が訪問したときその質素さに感激して、政権を奪取するためにはこれぐらい徹底すべきと、帰国した後民主党幹部に伝えたという。 金大中氏の「新千年民主党」から分離し政権交代に成功したウリ党、民主労総の政治方針から生まれた民主労働党とも同じような悩みを持っており、もう一度選挙で新しい血が注入されないとヨーロッパモデルの「第3の道」プラス社会民主主義の実践は前進しないだろうとの予測がある。 私も、日本における民主党も同じ状況であり、表現的には軍事大国化か平和か、対米関係優先かアジアにおける信頼醸成かという選択肢になるが、本質的には社会・経済のグローバル化を許容するのか、これに歯止めをかけセーフティネットを重視するのかの対決が続くと申し上げた。 昼前に汝矣島のホテルに一旦戻り、タクシーで日本からのシンポジウム参加団体と合流するホテルに移動、到着を待つ。昼食とチェックインをした上で「韓国民主労総(KCTU)」を表敬訪問、社民党の阿部知子代議士と一緒になり、「非正規保護法案」をめぐる状況、韓国における労働運動の現状などについて意見交換。その後4時から国会内の日韓議員同士の国際会議に参加する。 日本からは私と福島瑞穂社民党党首、阿部知子代議士、韓国側からはコーディネーターの李永順(イ・ヨンス、民主労働党)議員をはじめ、権永吉(コン・ヨンギル、民主労働党)、姜昌一(カン・チャンイル、ウリ党)、宋永吉(ソン・ヨンギル、ウリ党)、兪承希望(ユ・スンヒ、ウリ党)、高鎮和(ゴ・ジンハ、ハンナラ党)、柳基洪(ユ・ギホン、ウリ党)さんがウリ党、民主労働党、ハンナラ党という与野党を超えて出席されていた。 これまでの日韓議員交流が自民党に偏重していたため、進歩的な議員ともっと本音の議論をしたいと言うのが今回の会議につながっている。それぞれ自己紹介しながら、日韓関係の現状認識について報告し合う。 「北朝鮮の核問題は良い方向に向かいつつある。危機をチャンスに、大規模支援の国際的枠組みを創り、未来志向の国際協力、平和共同体を(韓)」 「過去に眼をつぶることは未来に背を向けること、安保・経済で相互協力を(韓)」 「靖国・歴史教科書問題・大臣の妄言・軍事力強化について早急な解決を(韓)」 「慰安婦問題・在外被爆者・強制連行など戦後60年の節目に解決努力、北東アジアの平和に向け相互協力を(日)」 「民主労働党は唯一の進歩政党、東北アジアの平和と過去清算にともに努力を(韓)」 「靖国参拝は私的な趣向の問題ではない。戦前に神社参拝を拒否して獄死したキリスト者もいる(韓)」 「右翼の意図にだまされないように。日本の国民と直接交流が重要、帝国主義一般の問題ではなく、創氏改名や731部隊など非人道的な行為に人類の立場から論破を(韓)」などの意見が出された。 私は大阪出身で70年初頭から在日コリアンの問題に関わってきた経過を伝え、「周辺事態」「テロ対策」「イラク人道復興支援」と自衛隊の海外派兵が合法化される中で憲法の平和主義を守ることがアジアの国々から信頼される日本を作るうえからも重要と考えていること。「6者協議」前進に向けた韓国政府の努力に敬意を表するとともに、小泉内閣の外交姿勢への批判を一層強めることが必要と認識を申し上げた。 6時過ぎから訪韓した民主団体とともに翌日のシンポジウムに向け自己紹介など事前会議とレセプション、午後8時過ぎまで国会内の食堂で相互の交流を行った。今日一日が今回の訪韓の主な目的だったので、明日のシンポジウム自体は途中で退席し帰国することになる。 ![]() 会議に出席した韓日の各議員 |
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