暫定税率廃止の秘策、官僚依存      (2008/03/19・17)
  
◆暫定税率廃止の秘策  2008年3月19日(水)

 民主党は2月29日に政府案への対案として「道路改革関連3法案」を参議院に提出しています。@「道路特定財源制度改革法案」は一般財源化と暫定税率の廃止、地方の税収減対策として国直轄事業への地方負担金廃止を明記しています。一方、A「租税特別措置改正案」は国民生活上、年度内成立が必要な7項目を含み、年度内に成立しなくとも国民生活に影響の少ないその他の税制改正はB「所得税法等改正案」に盛り込んで慎重審議をめざしています。

したがって、3月末に政府提出の「租税特別措置改正案」をそのままに、@Aについて参議院で可決して衆議院に送れば、Aについては与党も賛成せざるをえません。@を否決したとしても、暫定税率は自動的に4月1日に失効します。

政府の「租税特別措置改正案」を2/3再議決できるのは60日経過後の5月に入ってから(実際には5月末から6月初旬)になりますから、いったん下がったガソリン代をもう一度値上げすることは非常に困難です。

与党執行部は民主党対案@Aの可決を政府案の否決とみなして4月初旬に再議決しようと目論みましたが、『対案の可決によってただちに政府案の否決とはみなせない』との内閣法制局・衆参両院法制局の見解により不可能になりました。

谷垣自民党政調会長(元財務相)らが一般財源化、暫定税率の期限短縮、道路整備中期計画の見直しと59兆円の圧縮に言及せざるを得ない背景もここにあるのです。


◆官僚依存  2008年3月17日(月)  

 日銀総裁の同意人事で福田内閣の混迷が深まっています。先週の武藤総裁候補不同意を受けて差し替え提案が常識的なところですが、19日の任期切れが迫った今日も人事案は提出されませんでした。

私が現役のときは国民の話題にも上らず「形式的な採決」が続いてきましたが、参議院逆転を受けて焦点化しています。

2月上旬にも提示の時期はあったのに先送りしてきたツケが一挙に噴出しています。これまでたすき掛け人事(日銀出身者と財務省出身者が交互に総裁に就任する)が続いてきましたが、第28代速水優、第29代福井俊彦と日銀出身者が2代続いたため、財務省としては是が非でも取り返したいと執念を持っています。

結局、財務省など官僚の意向に従わざるを得ない自公連立政権の限界が、『道路特定財源』でも『消えた年金』でも問題の本質にあるのです。


      ( 元へ戻る )


     




 い な み の ひ と こ と