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015  衆議院 決算行政監視委員会第三分科会(経済産業省所管)
 
第162回第1号  2005.04.25  「核燃料サイクリ政策」について




第1号 平成17年4月25日(月曜日)

本分科会は平成十七年四月十三日(水曜日)委員会において、設置することに決した。
四月二十二日
 本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任された。
      今村 雅弘君    柴山 昌彦君
      菅  義偉君    平沼 赳夫君
      武藤 嘉文君    内山  晃君
      河村たかし君    前田 雄吉君
      徳田 虎雄君
四月二十二日
 菅義偉君が委員長の指名で、主査に選任された。
平成十七年四月二十五日(月曜日)
    午後一時開議
 出席分科員
   主査 菅  義偉君
      今村 雅弘君    柴山 昌彦君
      谷  公一君    萩生田光一君
      市村浩一郎君    内山  晃君
      金田 誠一君    河村たかし君
      下条 みつ君    樋高  剛君
      前田 雄吉君
   兼務 
稲見 哲男君 兼務 田嶋  要君
    …………………………………
   厚生労働大臣       尾辻 秀久君
   経済産業大臣       中川 昭一君
   経済産業副大臣      小此木八郎君
   会計検査院事務総局事務総長官房総括審議官     真島 審一君
   会計検査院事務総局事務総長官房審議官       大濱 正俊君
   会計検査院事務総局第五局長            船渡 享向君
   政府参考人
   (公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長)   山木 康孝君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    大林  宏君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           森口 泰孝君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  岩尾總一郎君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬食品局長)            阿曽沼慎司君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局高齢・障害者雇用対策部長) 金子 順一君
   政府参考人
   (厚生労働省職業能力開発局長)          上村 隆史君
   政府参考人
   (厚生労働省雇用均等・児童家庭局長)       伍藤 忠春君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    塩田 幸雄君
   政府参考人
   (厚生労働省老健局長)  中村 秀一君
   政府参考人
   (厚生労働省政策統括官) 井口 直樹君
   政府参考人
   (社会保険庁長官)    村瀬 清司君
   政府参考人
   (社会保険庁次長)    小林 和弘君
   政府参考人
   (社会保険庁運営部長)  青柳 親房君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁長官) 小平 信因君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁原子力安全・保安院長)     松永 和夫君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房技術審議官)         森下 保壽君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  山本繁太郎君
   政府参考人
   (中小企業金融公庫総裁) 水口 弘一君
   厚生労働委員会専門員   榊原 志俊君
   経済産業委員会専門員   熊谷 得志君
   決算行政監視委員会専門員 奥村 卓石君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 平成十五年度一般会計歳入歳出決算
 平成十五年度特別会計歳入歳出決算
 平成十五年度国税収納金整理資金受払計算書
 平成十五年度政府関係機関決算書
 平成十五年度国有財産増減及び現在額総計算書
 平成十五年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (厚生労働省、経済産業省所管、中小企業金融公庫及び中小企業総合事業団)


     ――――◇―――――

○菅主査 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。
稲見哲男君
    〔主査退席、前田主査代理着席〕

○稲見分科員 民主党・無所属クラブの稲見哲男でございます。
 この二月の二十五日でしたか、予算委員会の分科会で核燃料サイクルのさまざまな問題について御質問させていただきました。きょうは、高レベル放射性廃棄物、いわゆるガラス固化体に絞りまして何点かお聞きをしたいと思っております。
 まず、今、建設から実験に入っております六ケ所再処理工場の高レベル放射性廃棄物ガラス固化の処理技術、これについては、東海村の再処理工場におけるLFCM法、液体供給式直接通電型セラミックメルター、こういう溶融炉になっているということでお聞きをしておりますが、その点、間違いないかどうか。
 加えて、コジェマ社のこの同じようなガラス固化体は、AVM法というロータリーキルンか焼方式、こういうふうなことになっております。再処理工場の大半がコジェマのUP3をモデルプラントとして技術導入をした、それが、コジェマも安定稼働しておるし六ケ所も安定稼働する、そういう根拠、こういうふうにされてきたわけですが、なぜこのガラス固化技術だけが東海再処理のものなのか、この点、加えてお答えをいただきたいと思います。

○松永政府参考人 お答え申し上げます。
 最初の御質問でございますけれども、日本原燃、六ケ所村の再処理施設の高レベル廃液ガラス固化設備におきましては、御指摘のとおり、LFCM法が採用されているというふうに承知をしております。

○小平政府参考人 お答えを申し上げます。
 この六ケ所の再処理工場で高レベル放射性廃棄物ガラス固化につきましてLFCM法を採用した理由につきましてのお尋ねでございますけれども、これにつきまして日本原燃株式会社から聴取をいたしましたところ、この核燃料サイクル開発機構が開発を進めてまいりましたLFCM法につきまして、第一、システムが単純で保守が容易であること、寿命が長いというような特徴を有しておりますこと、第二に、この技術を実規模プラントに適用しても安全性、信頼性が十分に確保でき、経済性もすぐれたものにできる見通しが得られたこと、第三に、核燃料サイクル開発機構から技術支援、協力が期待できることといったような理由から、昭和六十三年三月にこの技術を採用するということに決めたということでございます。

○稲見分科員 では、六ケ所のガラス固化施設が東海村からの技術移転がされているということでありますので、それぞれのことについて具体的にお聞きをしたいと思います。
 まず、六ケ所村のそのガラス固化施設溶融炉、この建設並びに試験の進捗状況がどうなっているのか、この点についてお聞きをしたいと思います。

○小平政府参考人 お答え申し上げます。
 日本原燃株式会社から聴取をいたしましたところ、六ケ所再処理工場のガラス固化施設溶融炉の建設はおおむね終了いたしておりまして、また、模擬廃液を使いました試験を本年二月に終了したということでございます。

○稲見分科員 そうしますと、次に、前回の御質問のときに、六ケ所村での再処理、年間八百トンということでございますと、高レベル廃棄物が約五%、四十トン程度発生をする、これは千本のガラス固化体という形になるというふうにお聞きをしたと思っております。
 まず、その固化体になる前の廃液としてこの四十トンというのはどれぐらいの立米になるのか、これにかかわりまして、六ケ所の高レベル廃液貯槽の容量はどういうふうになっているのか、この点を教えていただきたいと思います。

○松永政府参考人 お答え申し上げます。
 日本原燃の再処理施設におきまして八百トンの再処理が行われました場合、発生する高レベルの廃液の量でございますけれども、約五百二十立方メートルの発生が見込まれております。
 また、高レベル廃液の貯槽の容量でございますけれども、全体で十基、約六百八十立方メートルでございまして、約一年強の運転から発生をいたします高レベル廃液を貯蔵できる容量を備えているというふうに承知をしております。

○稲見分科員 六百八十立米の内容なんですが、高レベル廃液貯槽並びに高レベル廃液一時貯槽、こういうふうに分かれていると思います。高レベル廃液貯槽が六基、それから一時貯槽が四基、こういうふうなことでありますが、それぞれの規模といいますか、こういうものがわかりましたらお教えいただきたいと思います。

○松永政府参考人 お答え申し上げます。
 貯槽全部で十基の内訳でございますが、今御指摘の高レベル濃縮廃液貯槽、これにつきましては一基当たりの規模が百二十立方メートルでございまして、二基ございます。それから、高レベル濃縮廃液一時貯槽でございますけれども、これは一基当たり二十五立方メートルの規模でございます。これも二基ございます。

○稲見分科員 六基と四基ですよね。二基ずつといいますと、そのあとはどういうふうなレベルですか。

○松永政府参考人 お答え申し上げます。
 今、高レベルの濃縮廃液だけ申し上げましたが、十基の内訳でございますが、そのほかに、不溶解残渣廃液貯槽、これが七十立方メートルのものが二基、それからアルカリ濃縮廃液貯槽、これが百二十立方メートルのものが一基、それから高レベル廃液共用貯槽、これが百二十立方メートルのものが一基、さらに、一時貯槽の方でございますけれども、不溶解残渣廃液一時貯槽、これが五立方メートルのものが二基でございます。
 全部トータルいたしますと、先ほどお答え申し上げましたものを合わせまして、十基全体で六百八十立方メートルということになります。

○稲見分科員 では、六百八十立米というふうにお聞きをしましたが、高レベル廃液ということからいいますと、百二十立米掛ける二で二百四十、それから、一時のところで二十五立米掛ける二で五十、二百九十、それに共用という形で百二十立米のものを一基とおっしゃいましたから、高レベル廃液という形でいいますと四百十立米、こういうふうな形で理解してよろしいでしょうか。

○松永政府参考人 お答え申し上げます。
 八百トンから発生をいたします五百二十立方メートルの高レベル廃液と申しますのは、今、内訳で申し上げましたいろいろなタイプの廃液を全体トータルしておりますので、五百八十立方メートルがこの五百二十立方メートルにいわば対応するというふうに考えております。

○稲見分科員 そうしますと、一度東海の方に少し戻りたいと思います。
 前回も申し上げたんですが、平成七年から十年間だけ運転しているというふうなことでございましたが、それでも百五十本余りの生産というのは少ないんではないか、こういうふうに御指摘をしました。
 いろいろ調べてみますと、固化施設のトラブルによってこの十年間のうちでもとまっていた期間がある、こういうふうなことのようでございまして、そういう意味では、停止期間の合計日数、それから、では稼働した日数と生産した本数、こういうふうに少し分けてお教えいただけないかなというふうに思います。特に、六ケ所村に技術移転をしたという二〇〇四年十月から稼働している改良型二号溶融炉、これがいつから動いて、どれだけの生産実績があるのかというふうなことについてお聞かせ願いたいというふうに思うわけであります。
 それで、前回の分科会で、五百十六立米の廃液が、百立米については百五十本の固化体にできた、あと四百十六立米が残っておるというふうな御返事だったと思いますが、そうしますと、二号溶融炉になりまして、この四百十六立米の廃液はどういうふうに固化体になっていっているのか、この点をお聞かせ願いたいと思います。

○森口政府参考人 お答え申し上げます。
 今先生おっしゃられましたように、二月の二十五日の衆議院予算委員会でお答えしておりますのは一月末現在の数字でございます。一月末現在の数字で高レベル放射性廃棄が四百十六立米、安全に管理されております。また、ガラス固化体は百五十体製造している、そういうふうな御答弁を申し上げたところでございます。
 その後、東海の再処理施設そのものも順調に稼働してございます。それで、三月末現在で高レベル放射性廃液は四百十二立米でございます。そしてガラスの固化体でございますけれども、その後三十一体、これは四月の二十二日まででございますが、三十一体製造いたしておりまして、合計で百八十一体というふうに現時点でなってございます。
 それから、これまで、今先生がおっしゃられましたように、東海のガラス固化施設は平成七年から十年ほど運転しておるわけでございますけれども、その間、東海再処理施設のアスファルト固化処理施設の火災爆発事故等がございまして、その間、安全点検等も含めまして、平成九年の三月十一日から平成十二年六月二十八日までの約千二百日ほど停止してございます。
 それから、溶融炉の更新といいますか、につきまして改良工事を行ったわけでございますが、これにつきまして平成十四年の四月一日から平成十六年の九月まで工事をしまして、運転再開が十月の二十日でございますが、その間約九百五十日間停止をしておったということでございます。
 したがいまして、約十年間で約三千七百日ぐらいあろうかと思いますが、そのうち、両方合わせまして二千百五十日ほどが停止をしておったということでございます。
 以上でございます。

○稲見分科員 三月末の廃液のところはちょっと聞き取れなかったんですが、一月末から三月末まで新たに三十一体できたということでしたが、残っている廃液は四百十六から四百十二に変わっただけですか。三立米……(森口政府参考人「四……」と呼ぶ)

○前田主査代理 挙手を求めて発言してください。

○稲見分科員 四立米減ったということですか。

○森口政府参考人 はい。一月末現在で四百十六立米が三月末現在で四百十二立米に減ってございます。
 これは、四百十六立米が、その後東海再処理施設が稼働しておりまして、高レベル廃液が当然発生してふえているわけでございます。その一方でガラス固化体に処理いたしまして、その関係では廃液が減るわけでございますが、三十一本になったわけで、その足し引きで、トータルとしては四百十二立米、四立米ほど減ってございます。

○稲見分科員 その点はわかりました。理解できました。
 それで、今、火災の問題もあったということですが、もう一つの九百五十日ぐらいとまっていたというのは、まずこの溶融炉自身が、平成十四年の三月に主電源冷却空気流路の閉塞事象ということで、まさに一号炉としては、これではだめだ、使えないというふうな故障であって、その後二号炉に変える、改良し、撤去して据えつけをしてということだったと思うんですね。
 しかも、その後、ここに「ガラス固化技術開発施設における高レベル放射性廃液のガラス固化処理技術開発」中間評価というふうな報告書とか、それを受けて、研究開発課題評価委員会の評価結果、中間評価に対する措置、核燃料サイクル開発機構、平成十六年六月、こういうふうな文書がございます。これを素人ながら散見をしておりますと、中に出てくるのは、例えば、今後五年間の技術開発計画がどうだというふうなことが出てまいりますし、溶融炉の寿命が期待どおり長寿命になることを期待するというような言葉、あるいは、最大の課題は、この一号炉でもだめになった原因である白金族元素の堆積による悪影響の低減をどうしていけるのか、あるいは、このガラス固化体を減らしていく、減量化をしていくためには、廃棄物高含有率固化体製造技術、二五%から三〇%に引き上げていくというのがこれからの開発の目標だけれども、これは、基礎試験、コールド試験、ホット実証など長期にわたる開発になる、こういうふうな言葉がどんどんこの報告書の中に出てきております。評価委員会からの指摘があったり、核燃料サイクルからのそれに対する答弁があったり、こういうふうなことでございます。
 長くなるのでお役所の方に答弁はあえて求めませんけれども、ここで明らかにされていることは、東海村で開発が進められておる、そして、その都度六ケ所村に技術移転されていく、こういうことがあるとしても、東海村で、最初に申し上げたLFCM法のこの固化技術というのが完成品ではないんではないかということが見られるわけであります。その上で、関連をして次の質問に移りたいと思います。
 六ケ所村の固化施設における化学試験が、この二月ですか三月ですか、終了したというふうな先ほど御答弁でございましたけれども、今、再処理工場の上流部分では劣化ウランのウラン試験を行っていますよね。それが今度は、実際の使用済み核燃料を使ってのアクティブ試験、こういうふうに徐々に移っていくということでありますが、この固化施設についてウラン試験というのはいつから行うのか。
 このガラス固化体というのは、発熱量とか放射線量とか、後ほどまた詳しくお聞きしますが、廃液とガラスの配分によって決定をしていく、あるいは廃液自身の濃度によるというふうなことだと思うんですが、そうすると、先ほど申し上げたように、東海の技術自身がいろいろこれから五年計画で改良していかなければならない、それをその都度六ケ所村に技術移転をしていくというふうな段階であるとするならば、このウラン試験というものをどう十分していくのか、その検証のもとにアクティブ試験をどうするのか、こういうふうな段取りになると思うんですが、化学試験に続いてウラン試験、いつから行うということになるんですか。その点、お聞きをしたいと思います。

○松永政府参考人 お答え申し上げます。
 高レベル廃液ガラス固化設備でございますけれども、ウラン試験につきましては、今御指摘の、ウラン溶液を用いた試験項目はございません。ウラン試験のいわば最終段階でございます総合確認試験の対象になっております。この総合確認試験におきましては、次の段階でございますアクティブ試験に向けての再処理工場全体の安全性を確認する、こういう位置づけでございまして、この総合確認試験につきましては、現在のところ、ことし十月から開始をする、こういう計画になってございます。
 この高レベル廃液ガラス固化施設につきましては、この施設におきます建屋全体の負圧の確認、あるいは排気筒の風量の確認、あるいは外部電源喪失試験等を行う計画になってございます。御指摘のとおり、アクティブ試験に至るまで非常に重要な状況でございます。
 高レベル廃液ガラス固化施設に関するアクティブ試験につきましては、高レベル廃液の処理能力の確認を行うことになっておりますけれども、原子力安全・保安院といたしましては、このアクティブ試験の開始までには、この総合確認試験の結果につきましても日本原燃から報告を受けまして、試験運転が適切に遂行されているかどうかということを十分に確認していきたいというふうに考えております。

○稲見分科員 ウラン試験をする必要はないという理由がちょっとよくわからないんですけれども、先ほどから申し上げているように、東海でもやはり最初は模擬液を使った固化の試験から始まって、しからば今度は本当に、例えば劣化ウランであっても、どれだけの放射線量があるものが何度でどういうふうに固めることができるのかというふうな試験をやらないと、安全性というのは確認をできないんじゃないかなというふうに思います。
 そういう意味では、この総合確認試験というのは、固化体をつくるという試験が含まれているのか。どうなんですか。

○松永政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、ウラン試験の中では、劣化ウラン溶液を使ってガラス固化体にするというそういう工程にはなっておりませんけれども、ただ、ガラス固化体をつくるに当たりまして最も重要なポイントでございます、当該建屋が負圧になっているかどうか、あるいは排気筒がきちんと機能を果たしているかどうか、あるいは、いざというときにきちっと対応できるように特に電源面から問題がないかどうかというところ、いわば押さえるべきところについてはきちんと試験を行うという位置づけになっているというふうに承知をしております。

○稲見分科員 先ほど申し上げたあの「評価結果(中間評価)に対する措置」のところでも、今後の五カ年計画では、K施設へ技術移転する時期との関連でK施設の試運転開始との整合が重要になる、どういうふうな形でこれは技術移転を間に合わせていくのかというふうな指摘もあるんですよね。
 今、ウラン試験をしないというのは、むしろ、東海で技術開発をしていることがまだまだたくさんあって、そのことを待たなければ完成品の六ケ所の固化施設としては試験ができないというふうな段階にあるんじゃないんですか。

○小平政府参考人 お答え申し上げます。
 今の点でございますけれども、日本原燃株式会社は、核燃料サイクル開発機構が開発をいたしました先ほどのLFCM法を基本といたしまして、これを大型化した溶融炉をこの機構の東海事業所内に設置をいたしまして、同機構の協力を得ながら実証試験を平成十一年以来実施いたしております。
 この実証試験におかれましては、先ほど、あの報告書にもございました白金族元素対応技術、これは、白金族が炉の中に、下の方にたまるというような問題があるということで、これに対応するための技術の検討が行われまして、その成果は六ケ所再処理工場の高レベル廃液ガラス固化施設に設置をされております溶融炉には反映をされておるわけでございます。
 これは、もともとLFCM法が採用されました一つの理由は、先ほど申し上げましたとおり、コジェマの技術でございますと大体二百日に一回取りかえをしないといけないということでございましたが、このLFCM法によりますと大体五年ぐらいの期間で取りかえをやればいい、どうもこういうことでございまして、したがってこの溶融炉を採用したわけですが、この白金族によりまして少しその期間が短くなるということで、これからさらに、先ほど御指摘のような研究開発も踏まえまして、次の溶融炉の取りかえのときに、今後開発される技術を反映させていく、こういう考え方で進めているということでございまして、したがいまして、先ほど申し上げました模擬廃液、この中には白金族等も模擬的に入れておりますけれども、それを使いましてこの溶融炉については試験が行われた、こういうことでございます。

○稲見分科員 二、三納得いかないんですが、時間も押していますので、次の質問に行きます。
 ガラス固化体の安全性についてなんですが、ガラス固化体としては、今、六ケ所にはコジェマから戻ってきている固化体が一つある、東海は東海でつくった百五十本、今百八十本ですか、を保存している、これからBNFLからも固化体が戻ってくる、あるいは六ケ所で、今おっしゃっているようなところでつくっている、こういうことなんですが、まず、固化体一本一本の仕様としては国際的な基準があるのかどうか、そして、その国際基準に沿って原子力安全委員会あるいは安全・保安院、ここでチェックをこれまでもしてきたという実績があるんでしょうか。その点、ちょっと簡略にお答えいただきたいと思います。

○松永政府参考人 お答え申し上げます。
 今御指摘のコジェマあるいはBNFLから返還されるガラス固化体、それから、今後六ケ所の日本原燃において製造されるガラス固化体につきましては、それが貯蔵されます廃棄物管理施設あるいは貯蔵施設の安全性につきまして、原子炉等規制法に基づきまして、廃棄物管理の事業許可、あるいは再処理事業の指定、あるいはこれらに係ります設工認、設計及び工事の方法の認可の審査等によりまして、貯蔵される期間を通じてガラス固化体が適切に冷却されること、あるいは、ガラス固化体が安全に貯蔵されるということを確認しているわけでございます。
 世界的に、ガラス固化体の仕様そのものについて国際的な水準あるいは基準というものがあるわけではございません。

○稲見分科員 これを聞いて非常にびっくりしたんですけれども、ガラス固化体は非常に高レベルの放射性廃棄物なので、三十年から五十年、それも根拠というのは余りはっきりしないんですが、まず中間貯蔵しなければならない、それから地層処分をしていく、こういうふうなことは、そのステンレスに入った固化体そのものが、まず中間貯蔵の五十年つぶれないかどうか、あるいは地層に入れて半永久的といいますか、そこで管理をしていくときにそれが腐食をしたりつぶれてしまわないのかということは、当然ながら、日本政府としてあるいは原子力安全・保安院としてその基準を持っておられるというふうに僕は思ってこれまで議論をしてきたんですよ。全くそれはありません、上屋として貯蔵施設が冷却できる、ちゃんと安全に管理ができる、外に放射線が出ていかないということとしては審査をするけれども、固化体一本一本の耐久力についての基準もなければ、それは保安院としても審査しないというお答えなんですよ。
 これは、これからどんどんガラス固化体が入ってくる、生産者の方の言い値というか、こういうふうにつくりましたという言い値で、それはもう審査せずに、すべてわかりましたというふうにして、例えば六ケ所の中間貯蔵施設でその一つ一つのステンレスの筒が三十年、五十年もたなかったら、これは中間貯蔵ではなしに、そこから移動できないわけですよね。そういう意味では、この一本一本のガラス固化体についてやはり基準を持ち、そしてそれを審査するということが必要なんじゃないかというふうに思っているんですが、いかがでしょうか。

○松永政府参考人 お答え申し上げます。
 ガラス固化体につきましては、今御指摘のとおり、五十年といったような期間を置いて安定的に貯蔵されるということが非常に大事でございます。
 そういう意味で、受け入れられる廃棄物の管理施設の段階でどういうガラス固化体が入ってくるのかということをきちんと確認をした上で、それが、その当該貯蔵施設の中で放射能漏れみたいなものが起きないような、そういう形で完全にきちっと管理をされて保存されるのかどうかというところを、炉規制法に基づいてきちっと審査、確認するということでございます。

○稲見分科員 事業所外廃棄確認申請書というようなものもあります。つまり、こういう仕様といいますか、熱量がどれだけ、放射線がどれだけ入った何キロの分がこういうふうにここに貯蔵したいというようなやつはありますけれども、今の御答弁でも、固化体そのものの安全性というのが担保されていないあるいは審査されていないということは、やはりこれから大きな問題になってくるんじゃないかなというふうに思います。
 そういう意味で、最後に経産大臣に少し申し上げておきたいんですが、今までの質問で、六ケ所の固化施設、大変努力がされていますが、東海村の技術移転は開発途上のものであるということは一つ明らかになっていると思うんです。これからもどんどんその技術が六ケ所村に移転されてくる。そういう意味では、安定稼働できるかどうかは甚だ疑問である。
 それから、今申し上げたように、固化体自身の仕様がまちまちであって、それは審査の対象になっていないということからいいますと、この核燃料再処理については、トイレのないマンションというふうにこれまで危惧をされてきたわけですが、それより前の段階で果たして高レベル廃棄物を安全に生産できるのか、生産されたものが中間貯蔵と最終処分に耐え得るものなのか、途中でつぶれてしまわないものなのかというところが十分説明責任が果たされていないんじゃないかというふうに思っております。トイレのないというよりも、卑近な引用で恐縮ですが、うんこがちゃんとできるのかどうかというのが今問題になっているんじゃないかなというふうに思うわけです。
 今の質疑を聞きまして、もう質疑は終了しておりますが、経産大臣、御感想なり所見がありましたらお願いしたいと思います。

○中川国務大臣 もとよりこの問題は、本当に何十年、何百年かかるサイクルの話でございますから、そういう中で、トイレ云々の御指摘もございましたけれども、きちっと今の最大限の知見を、イギリス方式、フランス方式、日本方式を含めてきちっとやって、御地元の御理解あるいは国民的な御理解を踏まえて、これは、私どもといたしましてはエネルギーの安定的な需給確保に必要不可欠なものだと思っておりますので、そういう観点から御理解いただきながら、何としてもそういう前提でうまくいけるように努力をしていきたいというふうに思っております。

○稲見分科員 時間が参りましたので、終わります。
 高レベル放射性廃棄物、ガラス固化体については、さらに私も勉強して、またいろいろ教えてもらいながら、国民の皆さんが安心できるようなそういう説明をこれからもお願いしたいと思います。終わります。
 ありがとうございました。

○前田主査代理 これにて稲見哲男君の質疑は終了いたしました。






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