| No. | 会 議 名 | 号 数 | 開 催 日 | タ イ ト ル | ||||||
| 017 | 衆議院 総務委員会 |
第162回第18号 | 2005.06.09 | 「行政手続き法の一部を改正する法律案」について | ||||||
第18号 平成17年6月9日(木曜日) 平成十七年六月九日(木曜日) 午前十時開議 出席委員 委員長 実川 幸夫君 理事 左藤 章君 理事 佐藤 勉君 理事 野田 聖子君 理事 森山 裕君 理事 安住 淳君 理事 松崎 公昭君 理事 長沢 広明君 岡本 芳郎君 奥野 信亮君 亀井 久興君 小西 理君 佐田玄一郎君 田中 英夫君 谷 公一君 谷本 龍哉君 西田 猛君 萩生田光一君 平井 卓也君 増原 義剛君 松本 純君 三ッ矢憲生君 宮下 一郎君 渡辺 具能君 五十嵐文彦君 伊藤 忠治君 稲見 哲男君 大出 彰君 楠田 大蔵君 小宮山泰子君 神風 英男君 寺田 学君 中村 哲治君 西村智奈美君 山花 郁夫君 若泉 征三君 河合 正智君 桝屋 敬悟君 塩川 鉄也君 横光 克彦君 ………………………………… 総務大臣 麻生 太郎君 総務大臣政務官 増原 義剛君 総務大臣政務官 松本 純君 政府参考人 (総務省行政管理局長) 藤井 昭夫君 政府参考人 (総務省行政評価局長) 田村 政志君 政府参考人 (経済産業省大臣官房商務流通審議官) 迎 陽一君 総務委員会専門員 石田 俊彦君 ――――――――――――― 本日の会議に付した案件 政府参考人出頭要求に関する件 行政手続法の一部を改正する法律案(内閣提出第七二号) ――――◇――――― ○実川委員長 次に、稲見哲男君。 ○稲見委員 稲見哲男でございます。 先ほど五十嵐委員からもありましたが、古巣ですのでリラックスをしていただいて、きょうはお役人にも答弁を求めておりませんので、大臣、よろしくお願いしたいと思います。 この行政手続法の一部改正ですが、私も自治体におりましたのでいい法案だなというふうに見ながら、中身を勉強していきまして、あれ、あれれ、あれっと、こういうふうなことになりました。というのは、手続法が、処分、行政指導、届け出、こういうふうに限定をしておりますから、先ほどからありましたように、改正のパブコメは、法律に基づく命令または規則、審査基準、処分基準、行政指導指針、こういうことに限定をされている、こういうふうなことであります。 一方、この意見公募手続、パブコメ、これについて政府の中でこれまでどういう検討の過程があったのかというふうに申し上げますと、一つは、平成九年十二月に出されております行政改革会議の最終報告、こういうものがあります。少し引用させていただきますと、早口になりますが、 各省庁によって政策形成が行われる場合、民意の反映、専門的知識の導入、利害調整等が不可欠な場合が多く、また、その政策形成過程の公正と透明性を確保することが必要である。 上記目的を達成するための方策として、各省庁が政策の立案等を行う際、原案を公表して、専門家、利害関係人その他広く国民から意見を求め、これらを考慮しながら意思決定を行う仕組みを作ることが必要である。 対象としては、基本的な政策の樹立、変更、国民の権利義務、国民生活に影響を与える新たな制度の導入、変更、国民の権利義務、国民生活に影響を与える行政運営の基本的なルールの設定、変更、多数の者の権利義務に影響を及ぼす事業等の計画の策定及び変更。 方法として、個別法にある場合は別にして、個別法による制度がない場合にあっては、行政運営上または新たな制度の整備を行う、こういうふうなことがございました。 そして、それを受けて、中央省庁等改革基本法、これは平成十年ですが、三十三条も問題になっておりますが、これの五十条の二項で、「政府は、政策形成に民意を反映し、並びにその過程の公正性及び透明性を確保するため、重要な政策の立案に当たり、その趣旨、内容その他必要な事項を公表し、」以下云々、こういうふうな形になっております。 ところが、今回の行政手続法が出されてきた背景ということで考えますと、その後、中央省庁等改革に係る大綱というのが翌年に出されておりまして、そこで、いわゆる意見照会手続については「規制の設定又は改廃に係る意見照会手続」、こういうふうに初めてここで言われまして、それが中央省庁等改革の推進に関する方針の中でも「規制の設定又は改廃に係る意見提出手続」、こういうふうに、つまり、対象が、重要な政策なり法自身の立法についてのところからこの行政手続法というところにぐぐぐっと限定をされた経過があるわけです。 そういう意味で、総務省として行政手続法の中でこのパブコメを位置づけられたということはわかりますけれども、今申し上げた一連の流れの中で、総務省としてそれ以上に全体にパブコメを採用していこう、そういう法制定をしていこうというふうな検討があったのかどうか、その点についてお聞きをしたいと思います。 ○麻生国務大臣 今、稲見先生の言われましたとおり、最初にできましたのは行政改革会議の最終報告、そしてそれに続きまして、平成十年、翌年ですけれども、中央省庁等改革基本法の第五十条ということになっておりまして、そこのところで広く国民から意見を聞くべきである旨定めているということになっております。 それで、今言われましたように、今回の改正案の中においては手続の対象となっているものは限定され過ぎているのではないかという御意見なんだと思いますが、これはもう私どもとしては、今回の改正案の中では、平成十一年の閣議決定で実施してまいりましたパブリックコメント手続の実績等々を踏まえて、まずそこから検討に入らせていただいて、統一的な手続についての成案が得られたいわゆる命令等を定める話につきましては法制化の提案をさせていただいたというのが経緯であります。 したがいまして、重要な施策につきましていろいろ国民の意見を広く聞くという重要性に関しましては、私は十分に認識をいたしておるところでして、今回の改正案によって、少なくとも積極的に国民の意見をより幅広く聞くということに関してこれを否定するものでは全くありません。 そういった意味では、ただ、一般的な手続を行政手続法というものの中に設けることについては検討すべきことがまだ多々あろうかと思いますので、今回の改正案は特段の規定を設けるに至らなかったということだけでありまして、ほかのことを排除するというような意味ではございません。その点だけは、今後いろいろ幅広くさらに時間をかけてこういったものはきちんとやっていく必要があろうと思っております、都市計画とかいろいろ出てくるところだとは思っておりますので。 ○稲見委員 総務大臣だけにこのことを求めるというのはどうかなというふうには思いますけれども、先ほど申し上げたように、行政改革会議の最終報告では、やはり重要政策とか法制定そのものについてパブコメを実施すべきだ、こういうふうなことになっているわけですから、では、行政手続法でもこれを規定するということに加えて、この国民の権利義務の保護を主たる目的、国民の権利利益に直接かかわる分野というのは行政手続に限定されないわけですよね。 そうすると、国民の参画というのも法律的にはまだ非常に限定されたものにしかなっていないということですから、総務省管轄のいろいろな法律にかかわって、個別法でいくのか、あるいは全体を網羅していくのかということがありますけれども、積極的、統一的に法律の制定や行政計画などさらに重要な施策展開においてパブコメを求める、こういう法制定を考えておられるのか、あるいは現在作業もある程度進んでいるのかということについてお伺いしたいと思います。 ○麻生国務大臣 御質問のありましたとおり、広く広げていきたい、私どもは基本的にそう思っておりますが、これは個別の法律によっていろいろ背景が違うと思っておりますし、内容によりましても、法律それ次第によっては求められない、ほかの審議会のあれがついているとかいろいろな意見がありますが、私どもは基本的には、今後出てくる問題をちょっとよく洗ってみないといけませんので、まず、一般的にこういうことをやらせていただいて、さらに、他省庁に対しても、こういったものに関しては、中央省庁改革、例の五十条の話に基づいて広く開示を求めていくべきという方向で、私どもはその方向でやってまいりたい。他省庁にも同様であります。 ○稲見委員 自治体の場合は、こういう手続に限らず、条例の制定などで、あるいは基本計画の策定などでパブリックコメントを広く実施しているという状況が既にあるわけですから、その点、総務省としてのリーダーシップをぜひ発揮いただきたい、こういうふうに思っております。 それじゃ、この行政手続法の改正にかかわっての、今申し上げた自治体との関係、これをちょっとお伺いしたいと思うわけです。 自治体においては、既に行政手続条例がほとんどの自治体で制定をされております。資料を見ますと、九九・五%というところで条例化をされておるというのがあります。 一方、このパブコメの手続制度は、調査室の資料によりますと、特例市までなんですが、道府県で四十、それから八政令市、十九中核市、十二特例市ということで、百三十五分の七十九都市、約五八%程度のところでこのパブコメの手続制度ができているというようなことであります。したがって、それ以下の市町村でどれだけのところでできておるかということは、総務省としても承知しておられないというふうなことであります。 ただ、この場合、この手続制度が条例化されている都市はわずか五都市、こういうふうなことでありまして、すべてが内部の要綱、要領で行われているというふうなことであります。 一方、もう一度戻りますと、行政手続法と条例の関係でいいますと、地方自治体は分権の観点から適用除外にした、こういうふうな説明をされておりますので、自治体はこの法改正に沿って、当然、行政手続条例の中にパブコメを入れ込んでいくという条例改正が考えられる、こういうふうな状況だというふうに思います。 その場合、先ほど申し上げましたように、国としては適用除外あるいは対象外という位置づけにしている施策に関する方針等の決定・変更、これが九六・二%、それから例えば、義務を課する条例等の策定についてパブコメを実施するというところが七九・八%、こういうふうな形で、もともと、先ほどのお話でいきますと、国が今まだ至っていない法律そのものの立法過程でのパブコメを実施している、こういうふうな状況にあります。 したがって、この行政手続条例とパブコメの実施手続との関係なんですが、この行政手続のところに限定した条例化、条例改正というのが行われていくと、今、広くパブコメをしているところがむしろ後退するのではないか、こういうふうな気がいたしております。 その点、国の問題でいいますと、行政手続法のところでパブコメを始めたから、個別法であるところは個別法でやってください、しかし、それ以上のことは今は規定しておりませんというふうなことで、自治体の側が手続、制度の中で実施していることがむしろ後退するんじゃないか、こういうふうな危惧を持っております。杞憂であるのかどうか、その点、総務大臣のお考え方をお聞きしたいと思います。 ○麻生国務大臣 まず最初の方ですけれども、おっしゃるとおりに、要綱ではありますけれども、条例でやっている都道府県はゼロです。政令都市で神戸と京都ぐらいかな、中核市では横須賀ぐらいが多分条例で決めておられるんだと思いますが、いろいろな意味で、これのことにつきまして条例を使っておられるところはまだ限られておるとは思いますが、要綱では今言われたように七〇%や八〇%、いろいろ要綱ではやっておられるところは多い、私の記憶ではそうなっております。 また今、既にやっておるところがいっぱいあるが、今回総務省がつくったこの法律によって、今まで既に地方で要綱に従い等々でパブリックコメントに付しているものに関しては後退するんじゃないかという御懸念の話なんだと思いますが、私どもは、今回の改正案の趣旨にのっとった行政手続の条例とは別に、これまで実施されてこられたいわゆる広範なパブリックコメントの手続について、今回の改正によって妨げるつもりは全くありませんので、今御懸念のところについてはそのようなことはない、私どもとしては基本的にそういう姿勢でおります。 ○稲見委員 杞憂に終わればいいわけですし、当然ながら、それは市政の、市民の状況があるわけですから、行政手続法あるいは行政手続条例に逆に今度は限定して、こっち側を外していきます、そういうことはないとは思います、ないとは思いますが、むしろ、そうであれば、これは自治事務ですから、総務省としてどういう関与ができるかということはありますが、総務大臣もおっしゃっているように、パブコメの手続を要綱、要領からむしろ条例化をするべきだ、こういうふうな指導があって、したがって、行政手続のところは行政手続条例でやる、広く市政全般にかかわる重要事項についてパブコメを実現するというのはこちらの条例でやるというすみ分けをすることによって、そういうことが杞憂に終わるというふうなことが私は必要だと思います。 そういう指導ができるかどうかは別にして、今申し上げたようなことについて、総務大臣、どういうふうにお考えでしょうか。 ○麻生国務大臣 これこそ地方自治の話でありますので、こうしろと言うのはいかがなものかと存じますが、基本的には、要綱を条例に上げる方向というのは正しい指導の方向だ、私どももそう思っております。 ○稲見委員 そうしましたら、行政手続法の一部改正は少しこの辺でおきまして、経済財政諮問会議、郵政民営化とともに、麻生大臣、御苦労もされていると思いますが、総人件費の削減の問題で少し御質問をしたいというふうに思っております。 昨年の十二月に、五年間で公務員定数を一〇%削減する、こういう方針が閣議決定されております。御案内のとおりだと思います。 一方、ことしの骨太二〇〇五をつくるに当たっての議論の中で、五月二十四日の経済財政諮問会議では、民間委員から、五年程度の純減目標を国、地方ともしっかりと平成十七年度中に策定すべき、こういう意見が出されて、その後、素案議論が六月七日に行われているわけですが、そこで総理から純減目標の指示が出されたというふうにお聞きいたしております。新聞報道では、谷垣財務大臣、麻生総務大臣のお名前もそれに対して出ておりました。 この定数削減については、岡田代表も代表質問で触れているところでございます。 まずは、これは行政ですから、仕事と人の関係である。したがって、まず議論をしなければならないのは、行政の業務をどのようにしていくのかという議論が先にあって、その上で、やるべき仕事に対する定員をどうするのかという議論を行うべきであるというふうに私は考えております。 とにかく、歳出削減のために総人件費を減らすというのは、小さな政府づくりの論理でも何でもなくて、単なる財政の論理だ、こういうふうに考えますけれども、とりわけ純減目標について、麻生総務大臣の御認識をお伺いしたいと思います。 ○麻生国務大臣 おっしゃるとおりと言っちゃうと、いかにも無責任なような答弁になろうかと存じますが、これは、稲見さんは市におられたのでよく御存じと思いますが、純減目標に数値を入れる、数字を入れるということになりますと、少なくとも一律何%とか、そういったような話にどうしてもなるんですよ。だから、それはだめなんです、そういうのは。 だから、基本的には、やはり今、行政サービスの需要の多いところ、例えば法務省の入管、また麻薬取締官、また治安等々の警察官、刑務所の管理等々、行政サービスとして、行政として必要なものというものの需要がどれぐらい今後出てくるかというようなものがある程度出てこないと、少なくともそれに見合って減らすことになりますので、今の現在量を維持するだけでも、このふえる部分を無視してこっちだけ出せというのであれば、それは可能ですよ。しかし、純減という以上は、ふやせる部分の、行政に対する需要の部分の数値が確定しない前に減らす方だけ確定しても、ふえる数字の方が千ふえて減ったのが八百九十だったら百十純増じゃないかということになりますので、その意味では、純減目標と言われる場合は、こちらの数値を入れるなら、ふえる方の数値を明確にしてもらいたい。これは基本的に、私ども行管を所管する、行政管理局を所管する立場からいえば、そういうことを言わざるを得ないんだと思っております。 そういった意味で、小さな政府も結構ですし、基本的には純減ということも決して間違っている方向だとは思いませんけれども、一つだけ、国家公務員というものは、今、現実としては約三十万人強、そこまで減っております。少なくとも、これまでと違って、現業部門と言われた部門はほとんどなくなりましたので、純粋にホワイトカラーしか残っていない状況でさらに何十%というような数値は、現実問題として、需要増というものが考えられればともかくも、新しい需要の中では難しい。 他方、地方公務員の場合は、町村合併で一つ。それからもう一つは、団塊の世代という方の数がかなり多くなっておりますので、その部分が再来年ぐらいから逐次定年の対象になられますので、新しく採用される方の数をそれにあわせて減らすとか、またICTの利用等々によってかなりの事務量が削減できる可能性があるなどいろいろ考えられますけれども、中央省庁の場合は、団塊の世代の大量採用というのがありませんし、またこれまでも現業部門は大幅に減らしていますので、そういった意味からいきますと、私どもとしては、なかなかこの種の話で、純減努力はいたしますけれども、数値までというのはなかなか難しいのではないか。 何となく、金目の話からだけで話をされても、現実問題として、仮に千人減ったとしても、四、五十億ということになるのかな、そんなものにしかならないんだと思いますので、そういった意味からいきますと、私どもとしては、この種の話は、本当の行政サービスの必要な部分というものが見えない限り、純減目標を数値で示すのはなかなか難しい。私が経済財政諮問会議等々で、二回にわたって、いずれも同様の意見を述べておるというのが背景でございます。 ○稲見委員 それでは、総人件費の削減にかかわって、これは定数が片方あります。もう一方では、一人一人の公務員の単価の問題があります。 給与の削減については、民間委員や財務省から、人事院の官民比較のやり方を改めるべきとか、地場の民間賃金と比較すべきという意見が出されております。六月七日の基本方針二〇〇五の素案では、「総人件費改革のための基本指針を平成十七年秋までに策定し、平成十八年度の予算や地方財政計画から順次反映させる。」こういうふうにされております。 人事院勧告体制は、これまでも何度も私も申し上げ、大臣も御答弁ありましたけれども、労働基本権制約の代償措置として機能をしておる、こういうようなことで、政府もその尊重を再三言われてきたということであります。 したがって、この素案の経済財政諮問会議の結論をことし合致させようとするならば、二つしか方法がないというふうに私は考えます。 つまりは、人事院への要望という言葉が使われているようでありますが、経済財政諮問会議の圧力に負けて、人事院がことしの勧告を出すというのが一つ。これであれば、結論は合致します。一方では、人事院勧告は、第三者機関としての調査をして勧告をするけれども、例えば、人勧凍結というのがあったように、政府の側の施策としてそれを棚上げして、経済財政諮問会議としての方向性を重視して取り組む。この二つしかないというふうに私は思うわけです。 そういう意味でいうと、前者であれば、第三者機関としての人事院機能の空洞化を招く、こういうようなことになりますし、後者でいけば、制度の否定につながるのではないか、こういうふうに思いますけれども、大変苦しいお立場かもしれませんが、御見解をお聞きしたいと思います。 ○麻生国務大臣 これは稲見先生よく御存じのように、人事院というところは、完全に独立した中立機関ということになっておりまして、ここの人事院総裁とかいうものの人事に関しましては、日銀総裁同様、政府とか政治家とかいうものが介入できるかというと、できません。これは基本的には、人事院というものは極めて独立性の高い組織になっておりまして、これに対して恣意的にああだこうだというようなことはとてもじゃないけれどもというようなのが、基本的なところであります。 なぜそうなっているかと言われれば、今言われましたように、労働基本権の話にさかのぼって、いわゆる労働基本権の制約をしております代替措置、代償措置としてこれがつくられているわけです。この人事院勧告の尊重というものは、いわゆる政府の基本姿勢として当然のことなのでして、国政全般との関係も考慮しつつこの検討を行うということになっておりますので、企業会計等々を行う場合におきましても、これは、今後とも同様の措置、同様の方針というもので考えていかざるを得ません。 私どもとしては、今言われた二点に関して、人事院が財政諮問会議に言われたから、こういうことはとても考えられませんし、ちょっと、今言われた二つの点しか考えられぬとは思いますけれども、人事院がどう考えられるかということに関しては、これはちょっと私どもに聞かれてもお答えのしようがないところだと思いますが、おっしゃっているとおり、人事院というものの存在というのは労働基本権に対する代替措置でもありますので、極めて意味の大きいものだ、私どもは基本的にそう理解して対応してまいらねばならぬと思っております。 ○稲見委員 むしろ今、市政の状態も、周りの環境も非常に厳しい、そして国の財政も非常に厳しい。ここは、公務員制度、国家公務員、地方公務員、どうあるべきかということも含めて、全体の中で、例えば緊急避難でこういうふうにしてもらえぬかというようなことを直接政府と公務員労働組合の間でしないと、これは決着、打開ができないんじゃないかと思うんですね。 そういう意味では、むしろここですぐに結論が出、答弁があると思えませんけれども、労働基本権を回復して直接交渉の中で打開点と妥結点を見つける、こういうところにもむしろ戻った方がいいんじゃないか、こういうふうに思います。この点、私の意見として申し上げておきたいと思います。 それから、もう一度経済財政諮問会議に戻りますけれども、先ほどの定数の問題とは違って、財務大臣と総務大臣のところでやりとりがあったということをお聞きしております。地域の民間給与を上回る給与水準とか、同種の国家公務員に比べて高い給与水準があるとかというふうな地方公務員給与について、財務大臣がいろいろ発言をされ、総務大臣も発言をされたというふうなことでありますけれども、この点について、一つは認識をお聞きしたいということと、ちょっと時間が迫っておりますので、この経済財政諮問会議、むしろ大変厳しい、公務員の賃金や労働条件や制度そのものについて今議論をしているということからいいますと、労働界の代表から必ず意見を聞くべきだ、こういうふうに私は思っております。 答申が閣議決定する前に、少なくとも公務員組合から意見を聞くべきだというふうに思いますけれども、構成員であり主務大臣としての総務大臣の御所見をあわせてお聞きしたいと思います。 ○麻生国務大臣 今御指摘になった総務大臣、財務大臣の間に関しましての、いわゆる財務大臣が提出された資料、例えばラスパイレス指数というのはよく使われますけれども、ラスパイレス指数というものは、とり始めて今回初めて一〇〇を切ったというのが現実であります。 それで、そういった中にあって、いわゆる話題になりました大阪の特殊勤務手当等々を含めまして、技能労務職の給与についていろいろ問題があるのではないかといって、いかにも何兆円あるかのごとき数字に見えましたけれども、あれは現実問題としては二百億しかない、私どもそう思っておりますので、いかにも重複支給のあります分が誇大な話に聞かれるような誤った数字はいかがなものかということを申し上げております。 また、そういった意味で、国と地方というものを比較されますが、地方の方が平均年齢が高い、地方の公務員の方が学歴も高いという前提条件を考えていただかないかぬという点。 また、地方の公務員の給与というものがその地域の民間企業に比べて著しく高いような話が書いてありますけれども、これは、公務と言われるものと全然類似していない例えば作業現場の人の給与とか、そういったものを全部突っ込んで、全産業突っ込みの単純平均というものを出しておられて、これをもって民間給与というような平均とされておられるのは、これは全く異なるものを使っておられる不適切な資料ではないかということであります。 また、多くの都道府県では、もう御存じのように、既に実施しております給与カットという部分に関しましても、これを全く無視した比較をしておられるというところもありますので、そういう意味から、私どもとしては、いかがなものかという話を申し上げて反論をし、現実問題、研究会というものを開いて、今いろいろな方々の御意見をいただいて検討を進めておるところであります。 もう一点の内容につきましては、労働界からの御意見をということでございましたけれども、これはその都度、私、総務大臣になりましてから一年半少々になりますけれども、平成十六年から今日まで四、五回、笹森さんを初め、また名前を言ったらいかがなものですかね、丸山さんとか、それなりの団体代表の方々といろいろ話をさせていただいております。これまでも、主に公務員連絡会は丸山さんでもありますので、直接御意見を交換させていただいたということもありますので、一つの大事な感覚を聞かせていただく意味でも、公式、非公式問わず、こういったのをされるというのは大事なことではないか、私自身はそのように考えております。 ○稲見委員 時間が参りましたので、終わります。 総務大臣の姿勢は是としますが、特に、経済財政諮問会議として、労働界の代表の意見も答申を決めるまでにやはり一度は聞くべきじゃないかというふうに思いますので、その点は、ぜひそういう主張といいますか御意見を経済財政諮問会議の中でも反映いただければというふうに思います。 終わります。 ――――――――――――― |
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