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第2号 平成21年11月26日(木曜日) 
午後三時一分開議
出席委員
委員長 城島 光力君
理事 稲見 哲男君 理事 大谷 啓君
理事 熊田 篤嗣君 理事 黒岩 宇洋君
理事 長尾 敬君 理事 江藤 拓君
理事 古屋 圭司君 理事 竹内 譲君
内山 晃君 下条 みつ君
中津川博郷君 松岡 広隆君
松原 仁君 本村賢太郎君
矢崎 公二君 吉田おさむ君
笠 浩史君 鷲尾英一郎君
小里 泰弘君 坂本 哲志君
高木 毅君 永岡 桂子君
笠井 亮君 中島 隆利君
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国務大臣
(国家公安委員会委員長)
(拉致問題担当) 中井 洽君
内閣官房副長官 松野 頼久君
外務副大臣 武正 公一君
内閣府大臣政務官 田村 謙治君
外務大臣政務官 西村智奈美君
衆議院調査局北朝鮮による拉致問題等に関する特別調査室長 綱井 幸裕君
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本日の会議に付した案件
北朝鮮による拉致問題等に関する件
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○城島委員長 これより会議を開きます。
北朝鮮による拉致問題等に関する件について調査を進めます。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。稲見哲男君。
○稲見委員 民主党の稲見哲男でございます。
二〇〇四年の十一月に設置をされましたこの拉致特別委員会、私、初めての質問でございますので、少し自己紹介をさせていただきたいと思います。
私にとって初めて朝鮮半島の問題に遭遇をしましたのは、一九七一年、いわゆる日韓地位協定による国籍書きかえで、一月十六日を期限にして永住権申請をするために在日コリアンの方が区役所や市役所に参られました。区役所窓口で、これを日本の同化政策だと言って阻止しようとする総連の人々、そして国籍書きかえに来た在日コリアンを守ろうとする民団の人々の騒然とした状況がございまして、日本人の行政関係者は傍観をせざるを得ない、こういう状況もございました。
こんな経験もありまして、朝鮮半島の問題に強い興味を持って、七三年の金大中氏の東京からの拉致に対する抗議行動や、あるいは光州民衆蜂起を理由にした八〇年九月の金大中氏への死刑判決、それを阻止しようとして八二年に大阪でもハンガーストライキが行われましたけれども、これにも参加をいたしました。そして、二十五年間韓国で軍事政権が続いて、その後、八八年に盧泰愚政権が誕生して以降、九三年の金泳三政権、九八年の金大中政権、そういう韓国の民主化と向き合ってまいりました。
とりわけ、私が初当選をした後、〇四年だと思いますが、訪韓をしたときに、当時はウリ党の盧武鉉政権でございまして、金大中政権から引き継いだ太陽政策、対話と交流というものに私自身は深く共感をしたことがございます。
前回の在任中には、当時設置をされたときに私自身はテロ・イラク特に所属をしておりまして、審議に加わることができませんでした。したがって、政権交代が実現をして鳩山政権が誕生した今日、新たな視点と発想、こういうものを持って拉致被害者全員の早期の安否確認、救出と帰国を実現していかなければならない、こんなふうに考えております。中井担当大臣、外務省の武正副大臣、きょうはどうぞよろしくお願いいたします。
まず、拉致問題の現状認識についてでございますが、小泉第一次訪朝からいいますと七年、家族の方八人が帰国をしてから五年、膠着状況がその後続いておりますけれども、自公連立政権においてこの問題の節々の取り扱いについて何が間違っていたのか、こういうふうに総括をしておられるのか、これは中井大臣にお聞きをしたいと思います。
○中井国務大臣 いろいろなお話を承りまして、私も若いときのことを思い浮かべながら聞かせていただいておりました。
私は昭和五十一年初当選で、民社党でしたが、当時、民社党の国会議員は全員日韓議連へ入る。自民党と民社党だけでございました。いろいろな思いもございましたが、韓国との友好親善に努めて、今日まで約三十年近く日韓議連やってまいりました。韓国歴代大統領に青瓦台でお目にかかっているのは僕ぐらいじゃないかなと思います。
そういう中でこの拉致の問題が出てきて、日本が北あるいは韓国と対話をする、非常に時々難しい問題でございます。今日なお拉致問題の解決が一番優先されるべきことだと私は感じて、鳩山さんの任命を受けて任についているわけでございます。また一層の委員の御協力のほどをお願い申し上げます。
同時に、民主党の拉致対策本部長として、古屋先生と一緒に超党派の拉致議連の会長代理を続けてまいりました。超党派でやっている部分、与党・政府でおやりになった部分、いろいろですが、私なんかから申し上げますと、この五年間、なかなか政府・与党の対応は難しかった。やはり北との話し合いの中で、一たん全部解決したんだと言われたものをひっくり返して、いや、違うんだ、生存者がいるんだという形を主張してもなかなか受け付けられない状況の中で、国民世論を背景に苦労をされてきたんだろう、こう考えております。
今回、私ども、新しい組織形態で拉致対策本部を新たにスタートいたしましたが、自民党さんあるいは公明党さんの与党時代の拉致対策本部におかれては、帰国された御家族の方々の御面倒、あるいはまた家族の会の方々のお世話、こういったことについては本当にきめ細かくやってこられた。ただ、生存者がまだいるじゃないかという情報収集、先生お話のありました安否確認、救出、こういったことについては思っていたほど進んでいなかったなと実感をいたしております。私どもは、これらの点を踏まえて、新しい観点や方法をもって少しでも突破口を開いていきたいと考えております。
○稲見委員 この間の自公政権の取り扱いについて私もいろいろ思うところはあるんですが、後の質問のところでまた言及をしてみたいと思います。
二番目に、拉致問題の現状認識。実際の問題として、北朝鮮は十三人、五人帰国、八人死亡としておるわけですが、特定失踪者の問題を含めて、現在政府の認識がどうなっているのか、これも中井大臣にお聞きをしたいと思います。
○中井国務大臣 お帰りになった五人を含めて十九人を認定しているわけでございますが、私どもは、これらの方々が全員生きている可能性が極めて高い、こういうことを前提として行動、発言を続けております。
同時に、特定失踪者と言われる人たちも、御承知のように数多く登録をされているわけでございます。この中にも、捜査そのものが遅かったために、あるいは当初にそんな拉致をされるなんということはだれも考えていなかったために、十分な証拠を集められなくて、今日、ほぼ拉致に間違いないけれども認定に踏み切れない、こういった者もおると承知をいたしております。
今回、新しい拉致対策室の中で、これらの問題が一歩でも二歩でも解決、前進ができるようにしていくことも一つの役割だと考えています。
○稲見委員 では次に、鳩山政権としての拉致問題解決のためのメカニズムということでお聞きをしてまいりたいと思います。
国家の主権を侵した点からも人道上からも許されない犯罪だ、こういうふうに当然考えているわけですが、先ほど申し上げましたように、拉致被害者の安否と早期の救出を考えた場合、自公政権から新政権になって、いわば政権交代は大きな外交交渉上の変化だと私は考えております。このような観点から、武正副大臣にお聞きをいたしますけれども、鳩山政権が考える拉致問題解決のためのメカニズムはどのように考えているのか。
十一月十三日の日米首脳会談において、オバマ大統領が、北朝鮮問題については日米で引き続き緊密に協議を行いたい、アメリカのボズワース特別代表が近く訪朝する、それは六者会合の枠内だ、こういうふうに発言しておられますが、解決までの具体的な道筋についてどうお考えか、お聞きをしたいと思います。
さらに、鳩山政権になって九月に、日朝国交正常化の北朝鮮の側の交渉担当大使が、新政権と日朝間の対話の再開の用意がある、こういうふうに示唆をいたしております。また、十月の五日に金正日国防委員長と会談をした温家宝中国首相は、北朝鮮が六者会合の再開については柔軟性を示し、多国間を通じた問題解決に意欲を示している、米日韓との関係改善を望んでいるとの印象を持った、こういうふうにもおっしゃっております。
そういう意味で、次に、鳩山首相は九月二十四日の国連総会で、包括的な解決という方針に加えて、不幸な過去を誠意を持って清算して国交正常化を図っていきます、こういうふうに演説されていますが、この意味するところは何か。
また翻って、九月の十日に北朝鮮の金永南最高人民会議常任委員長が、民主党政権に対して、二〇〇二年の平壌宣言を尊重し実りある関係づくりを進める、こういうふうに呼びかけておりますけれども、これに対する政府の対応はどういうふうになるのか。
また重ねて、包括的な問題の一つである拉致問題ですけれども、今は北朝鮮側にボールがあるという認識だというふうに思いますけれども、そのボールが早期に返ってくるためにはどういうことが有効か。
この四点ほど、武正副大臣にお聞きをしたいと思います。
○武正副大臣 稲見委員にお答えをいたします。
拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して国交正常化を図る方針である。諸懸案の一日も早い解決に向け、具体的行動を北朝鮮から引き出すべく、引き続き関係国と連携して最大限の努力を払っていくこと。また、先ほども大臣からお話がありましたように、鳩山総理を本部長とする拉致問題対策本部を設置し、すべての拉致被害者の生還を実現すべく、考え得るあらゆる方策を使いまして一日も早い解決を目指すということでございます。
今幾つか御質問がございましたが、ちょっと前後はいたしますけれども、北朝鮮の金永南最高人民会議常任委員長の、二〇〇二年の平壌宣言を尊重し実りある関係づくりを進めるという民主党政権への呼びかけに対する政府の対応いかんということにつきましては、御指摘の報道は承知をしておりますけれども、報道の一つ一つについてコメントは控えたいと思います。
我が国は、日朝平壌宣言にのっとり、北朝鮮側の具体的な行動を引き続き求めてまいります。
それから、温家宝総理の訪朝ということでありますが、過日の日中の首脳会談で、鳩山総理からは、北朝鮮による核開発、弾道ミサイル開発は我が国にとり重大な脅威であり容認できないとの立場を伝えまして、また、国連安保理決議を国際社会とも協力しつつ履行していく必要がある旨述べるとともに、日朝関係については、拉致問題について我が国には非常に厳しい民意がある旨を紹介いたしました。胡錦濤主席からは、朝鮮半島の非核化、特に六者会合への復帰について中国側としても努力していることを紹介するとともに、拉致問題を含めた日朝関係の進展についても働きかけている旨述べられたところでございます。
また、さきの日米首脳会談の御紹介がありましたが、特にサントリーホールでのオバマ大統領の演説で、この拉致問題の解決なくして北朝鮮に対する問題解決はあり得ないというメッセージがオバマ大統領からしっかりと、私もその場におりましたが、発せられたというところでございます。
○稲見委員 全体として答えていただいたということかもしれませんが、四点目に申し上げました、日朝両国が合意をして調査委員会を立ち上げて調査をするならば、では日本の側も人道支援の問題、あるいはチャーター機の発着について緩和をするということがあって、それが今、行き来のボールのところになっていると思うんですが、そのボールを戻してくる、そのことについて特段の御認識があればお教えいただきたいと思います。
○武正副大臣 北朝鮮側にボールがあるという認識は御指摘のとおりでありまして、昨年八月の日朝協議の合意に従い、北朝鮮による調査の早急なやり直しが重要である。我が国としても、北朝鮮による調査のやり直しが早急に開始され生存者の帰国につながるよう、成果が早期に得られるよう、引き続き北朝鮮側に強く求めていく考えであります。
また同時に、拉致問題を含む北朝鮮をめぐる諸懸案の一日も早い解決に向け、具体的行動を北朝鮮から引き出すべく、引き続き関係国と連携して最大限努力をしてまいります。
すべての拉致被害者の生還を実現すべく、考え得るあらゆる方策を使いまして一日も早い解決を目指してまいります。
○中井国務大臣 武正さんからお答えがありましたから、あえて異論を言うつもりはありませんが、岡田さんとは就任以来、対北朝鮮情報、これらについて何回か打ち合わせをいたしております。今後とも機会をとらえて、十分連携をとって御不安のないようにしていきたいと考えています。
六者協議等は、これはもちろん外務省の担当でございます。私のとやかく言うことではありません。しかし、拉致ということに関しては私の担当でありますがゆえに、お話がありました調査委員会がつくられたぐらいでこちらが制裁どうだこうだというようなところ、私自身は何も考えておりません。
また、民主党が政権をとったということを機に、民主党の周辺に対していろいろな働きかけがあることも承知をいたしております。私どもは、どんな話し合いもいとうものではありません。どんなときでも、機会があればだれでも話し合いをさせていただく。しかし、それは拉致に対して解決につながる話し合いじゃなきゃだめだ。拉致は終わったとかないんだとかいうようなことを前提に日朝間の話し合いをするということについては、これは応じられない、こういうことを決めて今対応をいたしております。
情報収集ということに関してまだ十分体制ができているわけではございませんが、それでも、幾つもの筋、幾つものルートから、いろいろな情報があるよというお話をいただいております。これらを慎重に選択したり、あるいは調べたりしながら、生存者の安否の確認、こういったものにつなげていきたいと考えております。
○稲見委員 もう少し武正外務副大臣の方にお聞きをしたいと思います。
拉致問題の間にミサイルがあったり核実験があったり、そういうふうな行ったり来たりというのがこの間確かに続いているわけですが、ここ数年とられてきたミサイル発射実験、核実験に対する北朝鮮への経済制裁の強化、これが拉致問題の解決を進めるためにどのような影響があったのかということ。
それから、一方でアメリカでは、日本の反対にもかかわらず、テロ支援国家の指定解除を行ったという事実がございます。拉致問題を解決するために優先をする政策を打ち出しておく必要があるのではないか、こういうふうに私は感じております。
そういう中で、冒頭にも少し申し上げましたけれども、鳩山総理の東アジア共同体構想、北東アジアの非核地帯化、これが今、北朝鮮に対するどのようなメッセージとして映っているとお考えか、この三点、お聞きをしたいと思います。
○武正副大臣 この数年とられてきたミサイル発射実験に対する北朝鮮への経済制裁の強化、拉致問題解決を進めるためにどのような影響があったのかというのがまず一点ということであります。
我が国の北朝鮮に対する措置は、諸懸案の解決に向け、北朝鮮から具体的な行動を引き出すために実施をしております。北朝鮮は、拉致問題解決済みとの従来の立場を変更して、昨年八月、日朝実務者協議において、拉致問題に関する調査の目的や具体的態様等に合意をしております。ただし、いまだに調査を開始しておりません。
すべての拉致被害者の生還を実現すべく、考え得るあらゆる政策、方策を用いて一日も早い解決を目指すということでありますが、経済制裁の強化ということで、それをこれまでも実施もしているわけでありまして、拉致問題の解決に向けて、ボールは北朝鮮側にあるという中で、引き続き経済制裁を続けていくというのがまず一点でございます。
それから二点目は、米国がテロ支援国家の指定を解除した件であります。
先ほど触れましたように、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決して、不幸な過去を清算して国交正常化を図る方針の中で、米国は拉致問題に関する日本の立場を支持しております。先ほども、オバマ大統領あるいは日米首脳会談の御紹介もありました。首脳レベルでも、連携を一層強化することは一致をしております。拉致問題に関しては、昨年八月の日朝協議の合意に従ってやり直しを行わせるということであります。
この指定解除についてなんですけれども、米国は、指定解除に先立って、北朝鮮が検証措置に関し十分な協力を示した場合には指定解除を行う旨明らかにしてまいりました。我が国としては、朝鮮半島の非核化のために実効的な検証の具体的枠組みの構築が極めて重要と認識しておりまして、米国が一連の検証措置を北朝鮮に受け入れさせるための手段としてこの指定解除を効果的に利用することが肝要と認識をしております。
このような問題意識から、日米間で相当緊密に協議をしてまいりました。米国は、日米間の協議も踏まえながら北朝鮮側と協議をし、六者会合プロセスを再度動かすことが重要との判断から指定解除を行ったものと政府としては理解をしております。
もう一点、鳩山総理の東アジア共同体構想についてなんですけれども、あくまで東アジア共同体構想は長期的なビジョンであるということでございます。長期的なビジョンで地域協力を推進することが地域の平和と繁栄に貢献をする。東アジア地域に係るこれらの構想に関する北朝鮮の受けとめ方というのは、やはり予断はできません。
いずれにせよ、北朝鮮が拉致、核、ミサイル等の諸懸案を包括的に解決し、地域、国際社会に受け入れられる存在となることが必要でありまして、かかるメッセージを北朝鮮が真摯に受けとめ、諸懸案の解決に向け具体的かつ前向きな行動をとるよう、我が国として、引き続き関係国と連携して最大限努力をしていくということでございます。
○中井国務大臣 広範な御質問でしたから、武正さんのお答えで大体おまとめをいただけるとは思いますが、お話を聞いていまして、私なりに幾つか申し上げたいと思います。
鳩山総理の東アジア共同体構想というのはこれからでございますが、この間から、中国と韓国と日本で食の安全に関する閣僚会議が行われました。私自身は国家公安委員会委員長を兼務しておりますので、ヨーロッパの警察、共同体のような、何かそういう中国と日本と韓国の共同体というのが将来スタートしてもいいんじゃないかなと、ぼんやりと頭の中にあります。
同時に、韓国や中国では鳩山総理の歴史認識ということについて非常に高い評価をいただいておりまして、このことが日中韓共同体構想ということに対する大きな原動力になるんじゃないかと考えております。
それからもう一つは、韓国とアメリカの大統領がそれぞれ新しくなりまして、任期はまだ四年、五年とあるわけでございます。鳩山内閣もスタートをいたしまして、珍しく解散のことが一向出てまいりませんから、四年続かせていただけるんじゃないかと思っていますが、そういう意味では、ブッシュ政権の末期みたいに、どうしても政権が終わる間際だから、何か無理やり実績を上げなきゃならないという中での対北との交渉状況だったと、僕らは非常に残念に思った時期がございます。
今回、日本も韓国もアメリカも、焦ることはないと考えているのは事実ではないかと思っています。もちろん、拉致被害者の家族の方々の御高齢ということは、私にとりまして本当に心配なことであり、一日も早く解決をしてあげたいという思いは募るばかりでございます。しかし、政治的にはそういう状況にありますから、私ども十分対応を考えていきたいと思っています。
それから、前政権でありました万景峰号の入港禁止というのは、かなり経済的に効果のあった制裁だと僕は思っております。しかし、その他は余り効果のない経済制裁であり、まだ少し日本独自で経済制裁等、あるいは人的措置等をとる余地は十分ある。北朝鮮にボールがあるというお話がありましたが、どういう対応をされるか見きわめながら、私どもは、日本独自で何をするのか、これも十分分析し考えてまいりたいと思っています。
○稲見委員 もう少し質問があったんですが、終局に近づきました。
冒頭にも質問させていただいたように、政権交代というのは、この拉致問題をぐっと前に前進させていくための絶好のチャンスだというふうに思っております。中井大臣からもありました理不尽であったとしても、北朝鮮の側が日本を相手にせずという姿勢を強固に持っているとするならば、理不尽だというのを前提にして、日本側から新たな信頼関係の醸成について何らかのアクションをとる必要があるのではないかというふうにも思っております。
たまたま昨日、日仏議員連盟の総会で、駐日フランス大使館のフォール大使にお話をお聞きしました。サルコジ大統領の指示を受けて、前の文化大臣とお聞きしましたが、ジャック・ラング氏という方が同盟諸国を歴訪して、北朝鮮の人権の問題、核不拡散の問題、それに政治体制の問題、これについて各国がどういう認識を持っているのかという調査を行っている。それは何かというと、EUの中でフランスだけが北朝鮮との国交がないという状況でどう判断をしていくのかというふうなことであります。そういう中で、その報告書を受けて政治的に決断をしていくというふうなきのうの大使のお話でございました。
アジアの平和を確かなものにしていくという新政権の強いメッセージ、先ほどお聞きをした東アジア共同体構想を含めて、日朝国交回復に向けた全体の枠組みの中で拉致問題の前進を期すことができないのか、こういう思いもしております。また機会があれば、いろいろな御意見をお聞かせ願いたいと思います。
○中井国務大臣 御提言、十分受けとめてやってまいります。
お話のジャック・ラング氏につきましては、私もフランス大使とともにお目にかかって、日本にとって拉致はどのように重要な問題であるかというようなことを十分伝えたと思っております。
このジャック・ラング氏も、日本からアメリカ、韓国、中国と回って北朝鮮へ入って、一気呵成にという話もあったんですが、結局、平壌で金正日氏に会えずに帰った。こういうこともありまして、なかなか相手はいろいろな手を使い、言辞を弄するところでございます。
私どもも、一方的にこちらから話しかけるということではなしに、本当に向こうが真摯な対応をしてくれる、こういうチャンスあるいは機会を逃さないように考えていきたいと思っております。
○稲見委員 終わります。
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