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第4号 平成22年2月24日(水曜日) 
午前九時開議
出席委員
委員長 近藤 昭一君
理事 稲見 哲男君 理事 奥田 建君
理事 黄川田 徹君 理事 古賀 敬章君
理事 福田 昭夫君 理事 西 博義君
稲富 修二君 小川 淳也君
小原 舞君 大谷 啓君
大西 孝典君 逢坂 誠二君
奥野総一郎君 小室 寿明君
斎藤やすのり君 階 猛君
田中美絵子君 高井 崇志君
中後 淳君 寺田 学君
永江 孝子君 野木 実君
野田 国義君 藤田 憲彦君
皆吉 稲生君 湯原 俊二君
若泉 征三君 渡辺 周君
稲津 久君 塩川 鉄也君
重野 安正君 柿澤 未途君
…………………………………
総務大臣 原口 一博君
内閣府副大臣 大島 敦君
総務副大臣 渡辺 周君
総務大臣政務官 小川 淳也君
総務大臣政務官 階 猛君
文部科学大臣政務官 高井 美穂君
政府参考人
(総務省自治財政局長) 久保 信保君
政府参考人
(総務省自治税務局長) 岡崎 浩巳君
総務委員会専門員 大和田幸一君
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
地方税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一七号)
地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一八号)
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○近藤委員長 これより会議を開きます。
開会に先立ちまして、自由民主党・改革クラブ所属委員の御出席を要請いたしましたが、御出席が得られません。
理事をして御出席を要請いたさせますので、しばらくお待ちください。
速記をとめてください。
〔速記中止〕
○近藤委員長 速記を起こしてください。
理事をして再度御出席を要請いたさせましたが、自由民主党・改革クラブ所属委員の御出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。
内閣提出、地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
両案審査のため、本日、政府参考人として総務省自治財政局長久保信保君及び自治税務局長岡崎浩巳君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○近藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○近藤委員長 次に、稲見哲男君。
○稲見委員 民主党の稲見哲男です。
原口大臣、政務三役の皆さん、本当に御苦労さまでございます。精いっぱい応援する立場で、限られた時間でありますが、質問させていただきたいと思います。
前回の委員会でも、地域主権改革という言葉と地方分権推進ということが議論になりました。原口大臣の答弁に尽きていると思いますけれども、私の感覚を少し申し上げたいと思っております。
私は昔から、言葉遣いとして、例えば、地方公共団体の議員を地方議員と言わずに自治体議員、地方選挙は自治体選挙、大阪府下と言わずに大阪府内というふうに言いかえておりました。それはやはり、ピラミッド形の中央集権的な形を前提にするのではなくて、国と地方、あるいは都道府県と基礎自治体の対等、平等な関係を願ってきたからでございます。
第一次の分権改革では、機関委任事務の廃止という画期的な成果も得ましたけれども、財源あるいは権限の移譲ということでは遅々として進まなかった、そういう経過がありまして、手あかのついた地方分権という言葉は新しい政府ではもう適切でない、こういうふうに思っております。また、分け与えるというニュアンスがありますし、やはりお役人の中には、地方にはどうせできない、信用できない、こういうふうな気持ちと裏腹な気もいたします。
そして、分権推進というのはそれの進む過程のスローガンであって、地域主権というのが完成したあり姿、国の形を端的にあらわしているのではないか、こういうふうに思っております。
また、私は、無条件に地方を擁護するのではなくて、居眠り自治体と言われたり、極論すれば寝たきり自治体というふうに言われてきた要素をみずから克服して、首長も行政も、あるいは議会も住民も、自己変革といいますか意識改革をしてほしい、こういう願いを込めて使っていることを申し添えたいと思っております。
そのことを前提にして、原口プランについては別の機会に譲りたいと思いますけれども、この地域主権改革の言葉、意味するところや位置づけ、あるいは概念、こういうものについて、今後、地域主権推進一括法案が制定をされていきますので、法的にも根拠づけをして明確にする、自治体や国民に強いメッセージを発する、こういうふうにすべきだと考えておりますが、大臣の所信はいかがでしょうか。
○原口国務大臣 稲見委員におかれましては、公共サービス基本法のときも、あるいは地域主権改革についても、格段のお力添えをいただきましてありがとうございます。まさにおっしゃるとおり、私たちはこの言葉の持つ意味をしっかりと定義し、この改革を着実に実現してまいりたいと思います。
今委員がお話しのように、行政の言葉の中にはたくさんの、今までの中央集権、それからお上意識というものがございます。その最たるものが保護法と言われるものでありました。消費者保護法、あるいは障害者保護法、国民が保護の対象であって、保護するのはお上だ、こんなおかしな話はないわけで、稲見委員や多くの同志の皆さんのお力をいただいて、与野党を超えてこれは改正をさせていただきました。
つまり、主権者の権利をそこに書き込んで、その主権者の権利をどのように中央政府や、あえて申し上げますが、地方政府が保障するか、あるいはさまざまな事業体が保障するかという形にしたわけです。公共サービス基本法についても同じ姿をしています。そこで働く人たちのまさに権利の保障というものも、公共サービスを充実する上ではとても大切なことでございます。
その上で、今回の地域主権という言葉は、まさに委員がおっしゃるように、日本国憲法が掲げる国民主権の理念のもと、主権を持つ国民がみずからの住む地域をみずからの責任においてつくっていくという改革の取り組みが地域主権改革で、これは何か国権にかわる権限を地方に与えるんだなどという、ためにするような議論をする方もいらっしゃいますが、全く違う。国民主権をさらに豊かにした概念である。
地域主権改革とは、日本国憲法の理念のもとで、まさに今申し上げたような諸課題に取り組むための改革でございまして、今国会提出予定法案の中で地域主権戦略会議を法制化することとしておりますので、その中で、今委員御指摘の地域主権改革について、今申し上げたような趣旨を法的に位置づける予定でございます。
また御指導をよろしくお願いいたします。
○稲見委員 質問の順番をちょっと変えまして、国、地方協議機関の問題についてお聞きをいたします。
原口プランのロードマップがあります。一括交付金化、交付税改革、地財計画、子育ち、福祉、社会保障、教育の政策推進など、協議対象は広範囲になってくると思っております。画期的な制度への期待も大きいと考えておりまして、協議対象範囲も整理されつつあるわけですが、協議範囲、そして開催のイメージ、私はこれだけたくさんの課題があれば通年的になるように考えるわけですけれども、この点について大臣のお考えはいかがでしょうか。
○原口国務大臣 おっしゃるとおり、国と地方協議の場、これをしっかりと続け、あるいは強固にしていくということはとても大事だと思います。
現状だけ御報告をしておきますと、地方側との間で実務検討グループを設け、三回の協議を行いました。二月十八日、この間ですけれども、制度案の骨子について合意をしたところでございます。
この国会に法案を提出するということで、協議の対象としては、制度案の骨子の中にはこんなことを入れています。国と地方公共団体との役割分担に関する事項、あるいは、地方行政、地方財政、地方税制その他の地方自治に関する事項、経済財政政策、社会保障、教育、社会資本整備に関する政策その他の政策に関する事項のうち地方自治に影響を及ぼすと考えられるものでございまして、協議方法についても、今委員の御趣旨を踏まえて、できるだけ頻回にやれるように頑張ってまいりたい、そのように考えています。
○稲見委員 次に、地方財政計画についてお聞きをいたします。
地方の財源保障機能、財源調整機能というようなことになりますと、根幹になるのは地方財政計画だと思います。特に、本年は、政権交代による概算要求のやり直しがありましたし、事業仕分けがあったり、財源不足が顕在化をしたり、また政府予算案の策定まで非常に短い時間だったということで、本当に御苦労だったというふうに思っております。このような中で、原口大臣が強力なリーダーシップを発揮して地方交付税を一・一兆円増額されたことは、高く評価をいたします。
今後の要諦は、計画の透明性の問題だというふうに考えております。算定の中身がブラックボックスになってはなりません。自治体の側が疑心暗鬼になってもなりません。このような観点で、次のことを原口大臣、政務三役をしっかり支えていただいている実務方に少しお聞きをしたいと思っております。
まず、翌年度予算は、概算要求から始まって、年末の政府予算確定、地方財政計画の閣議決定、地方交付税法などの法改正があって交付税の確定、そして配付、こういうふうになるわけでありますが、地方財政計画策定の毎年の具体的スケジュールについて教えていただきたいと思います。
また、歳入歳出について、各項目積み上げのための調査等が各省庁に対しても自治体に対しても行われておりますけれども、どのように行われているのか。
この二点についてお聞きをしたいと思います。
〔委員長退席、黄川田委員長代理着席〕
○久保政府参考人 まず、地方財政計画のスケジュールでございますけれども、毎年の国の予算編成スケジュールを踏まえながら策定をしております。
具体的には、国の予算案が取りまとめられます十二月に次年度の地方公共団体の歳入歳出の見込み額及び財源不足の補てん内容を決める地方財政対策を決定する。今回の場合は十二月二十三日に行われております。そして、翌年のおおむね二月を目途に次年度の地方公共団体の歳入歳出の見込み額でございます地方財政計画を策定し、閣議決定を経て国会へ提出をする。今回の場合は二月の九日でございました。
では、どのような積み上げの調査を行っているのかということでございますけれども、地方財政計画は、毎年度のあるべき行政水準や行財政制度の改正に伴う経費の増減などについて標準的な姿として歳出に計上いたしますとともに、税財政制度の改正などを盛り込んで収入見込み額を歳入として計上いたしておりますので、例えば、政府の経済見通しなどにおける経済指標でございますとか税制改正の動向、あるいは各省庁の国庫支出金額及び地方負担額の調査を行ったり、地方公共団体の歳入歳出に関する決算を調べるといったようなことで、各種調査あるいは各種資料をできる限り入手して見込みを行っていくということでございます。
○稲見委員 そうしますと、ここに地方財政計画の一覧表もあるわけですが、一般行政経費の地方単独分、投資的経費の地方単独分の算出方法というのはどういうふうにされているのかということであります。
特に、それぞれの地域で個性豊かな、あるいは住民ニーズに沿った仕事を行うということになりますと、この一般行政経費の地方単独分というのが主要な財源になる、こういうふうに思っております。特に、投資的経費の地方単独については、今おっしゃったように国の補助事業の動向が一定の目安となると考えておりますけれども、一般行政経費の地方単独分についてはどのような推移を経てきているのか、また、どういうふうに積算されているのか。以前ピークであったとお聞きをした平成十三年からちょうど十年間ありますけれども、その経過を少し詳細に教えていただきたいと思います。
○久保政府参考人 御指摘のように、地方単独の一般行政経費は、例えば社会福祉、あるいは教育、環境対策、地域活性化といったように、地方公共団体が独自に行う事務という性格でございますので、決算を踏まえて私どもとしてはできるだけ実態をあらわした枠取りをしたいと心がけております。
ただ、一方で、今御指摘がございましたように、これまで政府としての一定の方針に基づいて一般行政経費の単独ということも積算をして、その方針は決められたということもございまして、簡単に平成十三年度以降を申し上げますと、平成十三年度以降、既定の行政経費の縮減を行うといった方針のもとに、地域において必要な行政課題に対して重点的に配分するといったことで所要の経費を計上いたしました。
この間、平成十五年六月に閣議決定されました経済財政運営と構造改革に関する基本方針、いわゆる骨太の方針二〇〇三におきまして、一般行政経費などの地方単独経費については、平成十八年度までの各年度を通じ、現在の水準以下に抑制するというふうに決定をされました。
また、その後、平成十八年七月の閣議決定でございます経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇六、いわゆる骨太二〇〇六でございますけれども、これにおきまして、地方単独事業のうち、一般行政経費は二〇〇六年度と同程度の水準とするというふうに決定をされました。
こうした方針に沿って歳出の見直しを行います一方で、当面の重要課題に必要な歳出への対応に財源の重点配分を行ってきたということでございます。
平成十六年度以降におきましては、三位一体改革に伴って一般財源化されたものにつきまして一般行政経費単独に計上いたしますとともに、平成十七年度から十九年度において投資的経費との一体的乖離是正分を計上いたしました。
その後でございますが、平成二十年度におきましては、四千億円の地方再生対策費というものを、地方財政計画の歳出に臨時的な費目、当分の間というふうに法律上なっていまして、現在もこれは続いておりますけれども、計上いたしております。これは一般行政経費にも投資的経費にも使えるという性格であろうと思います。
そしてまた、平成二十一年度、昨年度でございますが、地域雇用創出推進費として五千億円を地方財政計画に計上しているということでございます。
○稲見委員 十年間、詳しく御報告をいただいたのですが、特にその中にもありました小泉構造改革、骨太方針、財務省と総務省の間で非常に強い綱引きがあったというふうに思うんですが、地方がどんどん疲弊をしてくるというふうな現状をごらんになられて、にもかかわらず地方への配慮というのをどういうふうにされてきたのか、その点についてもう一度お聞きをしたいと思います。
○久保政府参考人 平成十六年度からの三位一体改革におきまして、地方の自主性、自立性を向上させるとしながらも、地方交付税が約五・一兆円減少するといったことで地方を疲弊させたといった課題があったと考えております。
特に、国と歩調を合わせました地方歳出の改革、あるいは地方交付税等の抑制が進められました結果、地方交付税の急激な減少が起きまして、財政力の弱い地方公共団体を中心に厳しい財政運営を強いられたとの声があるということにつきましては、私ども十分認識をしております。
そこで、先ほども申し上げましたが、そういったことを踏まえて、地方の再生でありますとか地域の雇用の創出といったことで、平成二十年度には地方再生対策費四千億円を当分の間の臨時的な経費として地方財政計画に計上するということを行いましたし、また、昨年には五千億円の地域雇用創出推進費を創設したということでございまして、このたび原口大臣のリーダーシップのもとに九千八百五十億円の特別の枠をつくったということでございます。
○稲見委員 大変な事務作業を積み重ねてこの地方財政計画が策定をされているということは、よく理解をいたしております。
ただ、地方公共団体への配分が四月を待たなければ確定をしないというようなことがございますし、地方財政計画そのものが、広域的な行政を行う都道府県と基礎自治体で全く行政内容が違う中で一本化をされておりますので、各自治体ではこの地方財政計画が出ただけではなかなかわかりにくいのではないかというふうに思っております。
例えば、法律で決まっているとしても、一本の地方財政計画の中でこれが都道府県分、これが基礎自治体市町村分というふうに分かれて出れば、人口規模とか従前の経過を含めてある程度の見積もりというものができるんじゃないかなというふうに思っております。
段階補正とか普通態容補正など補正の問題、地域の現状にさらに財政計画を近づけていくということも課題が多いと思いますけれども、この都道府県と市町村を分けるとかを含めて、総括的に最後に原口大臣の方にお聞きをしたいと思います。
○原口国務大臣 委員御指摘のとおり、広域行政を行う都道府県と基礎自治体である市町村との間には、その権能、処理する事務に相違がございます。
一方、地方財政計画は、全国の地方公共団体の予算を合計するものではなくて、翌年度における地方公共団体の標準的な歳入歳出の総額を見込み、仕事量に見合った地方税財源を適切に確保するために策定するものでございます。
今るるお話をいただいたように、予見可能性がある、そして、しっかりと地域がみずからを支える基礎となる必要があるというふうに考えておりまして、今までのさまざまな常識の中にも、地方財政が破綻する仕組みもあったのではないか。一つ一つしっかりとチェックしながら、私たち新政権として、地方の安定的な税財源の確保、予見可能性のある計画的な財政ができる、そういう地方行政を支えるべく頑張ってまいりたい、このように考えております。
○稲見委員 ありがとうございました。
また機会があれば、地方財政あるいは地方財政計画について、総務省としての努力を求めていきたいと思います。
終わります。
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